【遠州七不思議】 片葉の葦

【遠州七不思議】 片葉の葦
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片側にだけ葉を伸ばす葦が生えるという遠州七不思議。
実は遠州以外の地域にも見られます。

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■片葉の葦って?

今回は久々に遠州七不思議の記事を書きます。
以前にもいくつか記事を書いておりますので
気になる方はカテゴリー「遠州七不思議」を開いてくださいませ。

さて、

片葉の葦というのは、

その名の通り、アシという植物のことですが、
それが不思議なことに片方にだけ葉を伸ばしているものです。

Illustration Phragmites australis0
wikipedia.org/wiki/ヨシ

私、子供時分に学校で習った、
パスカルの「人間は考える葦(アシ)である」
という言葉の印象が強すぎて
片葉のアシって呼んでたんですが
どうやらヨシって読むのことが多いみたいです。
アシは悪しだからヨシに転じたんですね・・・。
豊橋の芦原も、アシが昔群生してたからアシハラですし・・。

その葦なんですが、

片方にだけ葉を伸ばすものがあるというんです。

バランス悪いですよね。

そんなことしたら一方向に重くなって倒れやすくなってしまいます。(不思議)



遠州七不思議の1つとして昔話と共に語られる片葉の葦は、
他の地域でも実は見られます。
東京の本所七不思議や千住七不思議の1つであったり。
栃木の塩原七不思議であったり。
茨城の高道祖の七不思議。
愛知県の新城に伝わる長篠の合戦の昔話。
大阪・・・群馬・・・千葉・・・山梨・・・

多い!!

どこもかしこも民話とともに伝わっており
現代でも実物を見られる場所は多いです。

ちなみに四国や九州、北海道には、あるのでしょうか。
少なくとも民話は伝わっていないようです。



■実物を見に行こう

前置きが長くなりすぎましたが、実物を見に行きました。

遠州(静岡の御前崎から浜松あたり)には、いくつか群生しているようですが、
水辺を探すのは面倒なので生えてる場所に行きます。


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袋井市の妙日寺さんに来ました。

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案内に↓の記載あります。
 境内には、遠州の七不思議のひとつ『片葉の葦』が東国へ旅立った重忠を惜しむように東側に葦を付け茂っています。
東側に葉がある、と。
東は島流し先の千葉を向いていると伝わっているようですね。
ちょっとわくわくします。


境内の墓地に行くと、真ん中にありました。


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この時期は穂が実ってますね。

では早速・・・片葉は見つかるでしょうか。。



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おや・・・・


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むむむ、両側から葉が出てる・・・

いや、でも

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葉が片方に偏っているものもある!

惜しい・・・!

完璧な片葉の葦はないか・・・?

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かなり良い!

しかし・・・

上の方が2方向になりかけてる・・・!

あああ

もう少し良い葦は・・・!

もっと良い葦はないか・・・!!


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これだ!!!!

それっぽいのが見つかってよかった・・・

ちなみに片葉の方角は、、、バラバラでした。。

むしろ西を向いているのが多かった・・・

でもちゃんと見つかって良かったです。
豊橋から出発して葦が群生している浜名湖佐鳴湖をスルーして袋井に向かったので空振りは避けたかった・・・。



■遠州七不思議に伝わる片葉の葦

片葉の葦は、片側だけに葉をつけるその姿が、
どこか物寂しい雰囲気を見た人に思わせるのか、
全国各地に数々の民話が残っています。

すべては紹介できないため
遠州七不思議に伝わるお話を簡単に紹介します。

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豊臣秀吉の修練の証

豊臣秀吉がまだ下男だった頃の話です。

まだ少年だった秀吉は、現在の浜松市頭陀寺町の武士の家に仕えておりました。

しかし、いつか自分も立派な武士になってやるぞと野望をもっており

草刈りの仕事を命じられても、剣の稽古のつもりで鎌を振り抜き、葦の片側だけを狙って切る練習しました。

また、松の葉を拾っては手裏剣のつもりで、魚の目を狙って投げ続けました。

毎日毎日一生懸命繰り返していると上達していきます。

やがて、辺りの葦の葉は片側だけしか生えなくなり、

川の魚はみんな片目が潰れてしまったそうです。




このお話の舞台となった場所はいまでも面影を見ることができます。

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鎌研ぎ池は、一度は埋め立てられ、なくなったそうなので
これは作り直したものです。
池の横に生えている葦は片葉になっているものもありました。




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目刺橋という橋があります。
この橋の近くには目ざしという地名もあったようです。
片葉の葦だけでなく、片目の魚についても名称というかたちで今も残ってるんですね。



遠州七不思議はこの秀吉の話がもっともメジャーなのですが、
浜名湖周辺や馬込川河口周辺にも片葉の葦の話は伝わっており、
その2か所はどちらも悲恋の話です。

そのどちらも京都に帰る恋人との離別を悲しんだ話で、、

浜名湖では京都に帰る尼さんを慕っていた男性が、別れを悲しみ湖に身を投げた話。

馬込川周辺では京都に帰る若者と恋仲だった庄屋の娘が、別れを悲しみ池に身を投げた話。

となっております。






■最後に

片葉の葦を不思議現象として語ってきましたが
全国各地にこれだけあると本当に不思議なものか疑ってしまいます。

実は葦は強い風にさらされ続けると
若芽の位置がずれていき片方に寄ってしまうのだそうです。
だから風の強い地域で片葉の葦が見られるということなのですね。
(遠州のからっ風なんて言いますし)

タネを知るとあっけないと思われるかもしれませんが
そういった日常の草木に語り継ぐことができるお話を残せるって素敵じゃないですか。
普段はオカルトに携わっている私からすると、そういうメンタリティこそが、いつか本当に不思議なものに出会わせてくれるきっかけになったらいいなぁと思ったりします。


最後までお読みいただきありがとうございました。



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